冬の健康リスクと地域差
冬は呼吸器や脳、心臓の健康リスクが高まる季節です。年間約20万人もの人が冬の健康問題で亡くなっているのに対し、熱中症による死亡者は年間1,000人ほどにすぎません。地域によっても冬の健康リスクに大きな違いがあり、北海道は最も寒冷ですが、東京の冬の脂肪増加率は全国で最も低いという特徴があります。
住宅の断熱性と室温の地域差
北海道の住宅は断熱性が高く、在宅時の平均室温が全国で最も高い19.8℃に達しています。一方、香川県の平均室温は13.1℃と最も低い水準にあります。WHO基準の10.8℃以上を満たしているのは北海道しかありません。
冬の健康リスク
脳卒中のリスク
脳卒中は脳の血管が詰まったり破れたりする症状で、発症前には、手足のしびれや痛みなどの前兆症状が現れることがあります。発症から2ヶ月前に胸の痛みや圧迫感が見られた人も多いため、症状が治まっても安心せず医療機関を受診することが大切です。
心臓病のリスク
単身者は2人以上で暮らす人に比べ、心臓病や脂肪の蓄積リスクが高いとされています。ただし、単身者で犬を飼っている人は、そうでない人に比べ、これらのリスクが33%から11%低下するという研究結果もあります。
健康維持のための生活習慣
適量のチョコレート摂取
研究では、中高年の男女にチョコレートを毎日摂取させたところ、脳由来神経栄養因子(BDNF)が増加し、学習能力や認知機能の維持・改善に役立つことが示されています。適量のチョコレート摂取が健康維持に効果的だと考えられています。
冬場の髪の手入れ
冬場は皮脂分泌が25~50%減少するため、髪が乾燥しやすくなります。乾燥肌の人や40代以降の人は、2~3日に1度の頻度で洗髪し、保湿ケアを心がけることが大切です。
鼻毛の役割と注意点
鼻毛は外部からの異物を防ぐ役割と、鼻の粘膜を乾燥から守る役割があります。鼻詰まりなどの症状がある場合は、鼻ポリープなどの病気が隠れている可能性があるため、早めの受診が推奨されます。一方、鼻毛の密度が高いほどアレルギーのリスクが低いという研究結果もあります。
まとめ
冬は健康リスクが高まる季節ですが、適切な室温管理や生活習慣の工夫で、健康維持につなげることができます。チョコレートの適量摂取や、冬場の髪の手入れ、鼻毛の役割を理解し、自身の体調管理に活かしましょう。


