中国人観光客の増加が引き金に
韓国では、近年の中国人観光客の増加を背景に、「反中国」デモが頻発しています。韓国政府が2017年9月末に導入した中国の団体観光客向けのビザ免除政策が、この問題の発端となっています。
中国人観光客の急増
この政策により、韓国を訪れる中国人観光客が大幅に増加。ソウルなどの繁華街では、中国人旅行者で賑わうようになりました。一方で、韓国国内では「中国人が増えすぎている」との不満の声が高まっていきます。
デモ参加者の主張
「チャイナ・アウト(中国は出ていけ)」と叫ぶデモ参加者たちは、「中国文化が韓国に浸透しすぎている」「日本のほうが羨ましい」といった意見を述べています。中国への反発感情が高まっているのが現状です。
台湾問題を巡る緊張関係
一方で、中国をめぐっては日本の政治的な側面でも緊張が高まっています。
高市早苗首相の発言をきっかけに
日本の高市早苗首相が台湾有事について言及したことで、中国との関係が悪化。アメリカのメディアによると、トランプ大統領が高市首相に対し「中国を刺激しないよう」助言したと報じられました。
日本政府は一部否定
しかし、日本政府の木原官房長官は「そのような事実はない」と、一部の報道内容を否定しています。日本と中国の外交関係は微妙な状況が続いています。
中国をめぐる韓国国内の反発
韓国では、こうした日中関係の緊張を背景に、「反中国」の動きが広がっています。
ソウルの繁華街で頻発するデモ
ソウルの繁華街では、ほぼ毎日のように「中国人は出ていけ」と叫ぶデモが行われています。参加者は若者から高齢者まで幅広く、「ビザ免除政策に反対」と訴えかけています。
台湾人観光客にも注目が
こうした中、韓国を訪れる観光客の間で、「中国本土出身ではなく台湾から来た」ことをアピールするバッジを付ける人が増えているのも特徴的です。
中国をめぐる緊張は今後も続く?
中国をめぐる緊張は、韓国国内だけでなく日本でも見られる状況です。
中国への警戒感が高まる
台湾有事をめぐる発言や、中国人観光客の増加に対する警戒感が、日本や韓国で高まっているのが現状です。
今後も中国との関係は微妙
今回の一連の出来事を受け、今後も中国をめぐる日韓の外交関係は微妙な状況が続くと考えられます。地政学的な影響が、両国の対中政策に影響を与え続けそうです。
中国への警戒感が高まる背景
本記事では、韓国で高まる「反中国」デモの背景にある要因について解説しました。
- 中国人観光客の増加に対する韓国国内の不満感が高まっている
- 日本の高市首相の台湾発言を巡る日中の外交問題も影響
- 台湾人観光客の増加など、中国以外の外国人への意識も変化
- 今後も中国をめぐる日韓の緊張関係は続きそう
中国への警戒感が高まる中、韓国では「反中国」デモが頻発。地政学的な影響が、両国の対中政策に波及し続けることが予想されます。


